千本松渡船場

物件情報

大阪市大正区という土地を特殊なものにしているのは、沖縄系住民が多い事や鉄道・地下鉄が通っていない事以上に、四方を運河や川といった水辺に囲まれた「島」である事が起因しているようにも思える。そんな大正区で住民の足になっているのが誰でも無料で使える「市営渡船場」の存在。大阪市内に8ヶ所ある渡船場のうち7ヶ所が大正区に所在し、そのうちの一つが大正区南恩加島と西成区南津守の間を結ぶ「千本松渡船場」である。

渡船場の真横に巨大な「千本松大橋」がそびえているが、橋桁が異様に高い場所にあるのは大正区ならではの事情で、戦前からの工業化により工場や造船所から行き来する大型船舶が橋の下を通れるようにする必要があったため橋桁を高く作らなければならず、この橋も高さ36メートル(航路高33メートル)あるその両側を2回転するループ橋で地上と接続している。その形状から地元民には「メガネ橋」と称される。

千本松大橋が開通した昭和48(1973)年に、当初この渡船場は廃止される予定だったが、ここを通行する自転車や歩行者が「こんな橋歩いて渡れるかい!廃止すんなコラ」と怒ったのかどうかは定かではないが、存続の声があった為に大阪市は渡船場の廃止を撤回し、今に至るまで運行を続けている。もっとも、高い橋を作るきっかけとなった造船所も今となっては殆ど廃業している。ちなみに歩いて千本松大橋を登ると、橋の上からは大正区と西成区の境を流れる木津川とその川べりに並ぶ工業地帯が一望できる。生活環境も交通便も悪い大正区の人口は平成に入ってからもっぱら減り続けているが、その理由が分かる景色だ。

物件写真

千本松渡船場西成区側乗り場

15分に1本、平日朝夕は10分に1本の渡船が往復する

千本松大橋と付近の工業地帯が間近に見える

自殺者がいたようで花束が大量に飾られていた

お盆の時期になると精霊流しを勝手に行う住民がいるらしい

大正区と西成区を結ぶ三ヶ所の渡船場のうちの一つ

ガチ工業地帯

不法投棄も多い

大正区がNHK連ドラの舞台になっていたらしい

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